昨年10月に、Y氏よりたくさんの古代史、考古学の本を寄贈していただいた。実は、そのあとすぐにY氏より再び寄贈を受けていた。41冊である。
その後、もう一度、7冊いただいた。
それらの本をすぐにでも紹介すべきであった。
しかし、こちらですでに所蔵している本の整理、登録が非常に遅れていた。
所蔵本の目録掲載を優先して、せっかくの寄贈本を箱に入れたままにしていた。
まことに申し訳ない。
貴重な本を手付かずのままにして、はずかしいかぎりである。
ここで、お詫びとお礼を込めて寄贈本を紹介する次第である。
今回の寄贈本は発掘調査の報告書が多い。27冊である。
遺跡の報告書は、薄い割りに高額である。発行部数が少ないからである。
そのうえ、どこでどんな本が発行されたか、知ることがむずかしい。
後で知ると、発行元にはもう在庫がなく、専門の古書店で探すことになる。
すると、発行価格より高くなることが少なくない。
その報告書を寄贈してもらえることは、考古学が好きな私にとってはとてもありがたい。
つぎに、雑誌と図録で13冊ある。
ともに、発行年が古いとなかなか探すのに苦労する本である。
横浜市歴史博物館の「海にこぎ出せ!弥生人」展の図録はうれしい。
邪馬台国の会で大塚遺跡を見学に訪れたときにちょうど開催されていたときの企画展である。
ちなみに、その図録にでてくる三浦市の雨崎洞窟遺跡は、学生時代に私が発掘に参加した遺跡である。
とてもなつかしい。
講演会・シンポジウムの資料集の2冊もありがたい。
「金象嵌鉄剣の稲荷山古墳のシンポジウム」と「甲着用の武人の金井東裏遺跡の講演会」である。
講演会の資料は参加しないと手に入らない資料である。
金井東裏遺跡の武人は榛名山の火砕流で埋没した人物である。
榛名山の噴火時期を特定できれば、ほぼピンポイントで遺跡の年代が分る可能性が高い。
資料集にどんなことが書かれているか愉しみである。
ほかに単行本があり、二度の寄贈合計は48冊となる。
寄贈本の詳細は「大口寄贈本一覧」に掲載した。
図書館の蔵書目録への掲載は順次行なう予定である。
再度、Y氏に深くお詫びとお礼を申しあげる。
写真 :Y氏からの寄贈本の一部。(館長撮影)
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