館長だより 第107号
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館長のつぶやき(23)

2017/10/01

   ☆ 再々度の寄贈本

 昨年、たくさんの古代史、考古学の本をいただいた先輩Y氏より再々度の寄贈を受けた。

 単行本が、『縄文論争』(藤尾慎一郎)、『古代の朱』(松田壽男)など34冊。

 文庫本が、『新訂 古事記』(武田祐吉)1冊。

 全集が、六一書房の『考古学リーダー』シリーズ 8冊。

 雑誌が、埼玉考古学会の『埼玉考古』、至文堂の『現代のエスプリ』など82冊。

 図録が、『発掘・大和の古墳展』(東京新聞社)、『日本のあけぼの』(埼玉県立博物館)など34冊。

 考古学報告書が、『土井ヶ浜遺跡 第10次発掘調査概報』、『上雨屋遺跡発掘調査概報』など13冊。

 講演会のレジメが、『東京都遺跡調査・研究]U発表要旨』など3冊。

 総計175冊である。ご好意に、感謝、感激である。


 今回の寄贈本のなかに、『ミネルヴァ(全一巻)』(1936・学生社)がある。(写真の下段右端)

 貝塚の発掘で著名な甲野勇によって雑誌『ミネリヴァ』の全冊が合本で復刻された本である。

 『ミネルヴァ』は1936年2月に翰林書房から創刊された民俗・考古関係の雑誌である。

 考古学の全国組織、日本考古学協会(1948設立)が活動をはじめる10年以上も前の雑誌である。

 寄稿者には、大場磐雄、後藤守一、伊東信雄、宮坂英弌などがいる。

 日本考古学の先達たちである。

 この雑誌は短命で、翌年2月に終刊になっている。わずか10冊である。

 いまでは、その内の1冊でも手に入れるのは容易ではない。稀少本である。

 それがいま、手元にある。

 邪馬台国図書館にとっては、蔵書充実に欠かせない逸品である。


 単行本のなかに、『日本語の起源』(1991・河出書房新社)がある。(写真の上段右から2番目)

 司馬遼太郎、大野晋などの共著本というか、多数の著作本や雑誌掲載の論文を集めた本である。

 この本に安本美典「日本語の古層を統計的にさぐる」がある。

 出典は『月刊言語』(1987年7月号・大修館書店)である。

 安本氏の主宰する「邪馬台国の会」のホームページにある氏の著作一覧に記載されていない本である。

 これで安本作品が一つ増えることになる。

 この本が所蔵されることは、うれしいし、とてもありがたい。


 これらたくさんの寄贈本の詳細は「大口寄贈本一覧」に順次掲載をしていく。

 図書館の蔵書目録への掲載も逐次行なう予定である。Y先輩にはしばしの、猶予を賜りたい。


  写真 :Y氏からの寄贈本の一部。(館長撮影)


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